看護師さんの対応で患者の回復力は変わると思う

意識を失い看護師さんの幻覚を見た

N1_2今から15年ほど前、暴飲や不規則な生活を続けていた私は、突然、腹部の激痛に襲われ病院に運ばれました。診断名は急性重症膵炎。入院後、徐々に状態が悪くなり、一時は昏睡状態になりました。

昏睡状態になってから、2週間ほど意識のない状態が続き、暴れるので身体はベッドに縛られていたようです。今も覚えているのは、意識がない間、看護師さんの幻覚を見ていたということです。そしてある時、看護師さんと一緒にロケットに乗って、宇宙に飛び立とうとしている幻覚を見ました。子どもにお別れを告げても、子どもはそれに応えてくれません。「何故なんだ!」と振り返ったら、フーっと意識が回復し、私は救われたのです。

常に幻覚に登場していたのは、看護師さんでした。なぜその人なのかを回復してから考えると、苦しい時にその人は「私が傍にいるから大丈夫」という無言のメッセージをくれていたような気がします。それは何なのか?というのをうまく説明はできないのですが、私の辛さを理解して、肩に手を添えて、気持ちを受け止めていただくことで、心が救われていたのかなと思っています。

「生きる目的」が私を蘇らせてくれた

N1_3それからしばらくして状態は回復し、無事退院することができました。その後、2度の再発を繰り返しましたが、症状は軽く、相変わらず私は暴飲を繰り返していました。そしてある日、3度目の再発…。
3度目に、私は再び昏睡状態に陥りました。家族は「助かる確率は低いので覚悟してほしい」という説明を受けたようです。

しかし運よく、私の意識は回復しました。けれども絶飲食で、絶対安静の日が続き、来る日も来る日も天井だけを見ていると、意識は朦朧として何も考えることができません。先が見えず、絶望的な毎日に、私は生きる目的も失っていました。

妻が声をかけても反応しないことも多かったようですが、当時、私の趣味であったクルマの話をすると、急に意識がはっきりして会話に応じたようです。そんな私の姿を見て、妻は「元気になったらクルマ屋さんをしたら?」と言ってくれました。その一言は心に刺さり、私に希望を与え、エネルギーをくれたのです。「早く元気になって大好きなクルマの仕事をしよう」そう思うと、闘病意欲が沸いてきました。そして入院中に開店準備を進め、退院して3か月後に中古車販売店をオープンしました。

気持ちの上から病気を治す看護師さんの偉大な力!?

N1_4闘病中を振り返ると「病は気から」という言葉を実感します。そして人は目標ができると「生きよう」という気持ちになって、辛い治療も頑張れるのだと思いました。

入院患者にとって、心の支えは、いつも傍にいてくれる看護師さんだと思います。私が看護師さんに期待するのは、看護師さんがデータを示し、昨日と今日を比べて回復の様子を示し実感させてくれ、明日の見込みや1週間後の希望を示してくれることで、治療を頑張る気持ちが芽生えさせてもらうことです。そして患者の辛い気持ちに寄り添って心を救ってくれたなら、看護師さんの対応で、気持ちの上から病気を治すことだってできると思います。多くの看護師さんがそんな風に考えて仕事をしてくれたら、きっと患者さんは本来の状態以上に元気になると思います。そういう意味では、患者さんにとって看護師さんのお仕事は偉大な力となるということを是非、知ってもらいたいと思います。

今の私は、膵炎の後遺症である糖尿病と共に生きています。闘病ではなく病気と共生できるようになった今、もう「一生酒は飲まない」と決めています(笑)。病気になって芽生えたのは、心配してくれる人がいることに感謝するという持ち。「今度重症になったら、その人たちに恥ずかしい」。それが生活習慣を整えるモチベーションになっています。また、闘病中に支えてくれた沢山の看護師さんにも、もちろん感謝しています。だからもう2度と、病棟ではお目にかからないことが、感謝へのお返しだと思っています。

 

関谷和宏さんが経営するルーキーモーターズ>>>

「いつまでも初心忘れずフレッシュに!」という思いを込めて名付けられたそうです。

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