脳卒中になった今、脳神経外科看護師としての13年を振り返って

「白衣のハクは薄情のハクだ」と・・・

N5_2-282x192私は看護師としての一歩を脳神経外科看護で踏み出したいと思いました。
今から47年も前の事です。幸いにも就職1年目から13年間を脳神経外科領域で仕事をさせて頂く機会を得ました。その中で結婚、出産、病気による入院を経験して、家族が入院することの大変さも自ら体験しました。

当時は今ほどリハビリテーションが充実したものではなく、リハビリテーションを行うことは私達看護師の役割だと認識して患者様に関わっていました。失語症の患者様にはコミュニケーションが取れるように、麻痺を呈する患者様には家庭での生活で困ることがないようにとの考えで関わっていました。しかし当時の事を振り返ると、患者様の想いを聞くことなく私達医療者側の考えで行動していました。
ある患者様に次の言葉を頂きました。
「看護のカンは監視のカンだ。」
「白衣のハクは薄情のハクだ。」・・・と。
この言葉を聞いた時にはそれでも「退院して生活する時に困らないようにするために、必要なリハビリテーションなのです。」と説明していました。

いかに患者様の想いを引き出すかが大切だと思う

N5_3-282x192そんな私が、5年前に脳梗塞を発症し、リハビリを受ける立場になりました。今では当時を振り返り、このような言葉を表出される患者様の想いや心の内を聞こうとしていなかった自分に突き当たります。
今、自分が脳卒中を発症して患者になってからの5年間を振り返り、私は自分の思っていることを表出し、時には我が儘にも見える場面すらありました。

今医療者(特に看護師)の皆様方にお願いしたいこと、それは患者様の想いを引き出して家族も含めてこれからの生活を考える機会を沢山作って頂きたいと思います。

中には家族に気遣いして言葉を出せない患者様もいます。医療者の関わり方で“如何に患者様の気持ちを引き出すか。”にかかっていると思っています。私は幸いにも自己主張できましたが、往々にして、病者は弱者になりがちです。患者様を守ってあげられる医療者(看護師)であることを願います。

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