「集まる病院づくりの重要性を実感しました」三豊総合病院(香川県)

保健・医療・福祉の包括医療・ケアシステムの展開と推進が基本理念の三豊総合病院

1三豊総合病院は、香川県の観音寺市・三豊市の自治体病院として、また国民健康保険診療施設として、保健・医療・福祉の包括医療・ケアシステムの展開と推進を基本理念とされています。

看護部が目指すのは、継続看護を確立させて、地域と連携しながら「その人らしく生きる」ということを支える看護。目指す看護を明確にし、そのため必要な人材を採用する力の強化を視野に入れながら、現職看護師の人材開発とマネジメント力強化に取り組んでおられます。

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集まる病院づくりをしなければ人は集まらないと実感

石田)部長とは長いお付き合いですが、弊社にお声がけ頂いた動機はどんなことだったのでしょう?

2森 安)看護部長に就任して1年目、新人の採用人数がぐっと落ち込んだのです。7対1の影響で全国的に看護師不足が問題となった時期で、「このままだと大変 なことになる」と大きな不安に苛まれました。そんなとき、東京で開催される看護師採用のセミナーのお知らせが届いたので参加し、石田さんの講演を聴きまし た。

石田)印象はいかがでしたか?

森安)話は面白く興味をもちました。ただ、これは都会の話で、うちのような田舎ではこんなこと出来ないだろうという気持ちでした。どうせ無理だろうと半分は思いながら、当院の危機的な状況を救うためには何かしなければいけないと思い、テキックスにメールをしたんです。

石 田)はじめに伺った時は「ウリは何もない」「現場を見せるのは恥ずかしい」というようなネガティブな発言が多かったのを今も覚えています。でもお話の中か ら森安部長の問題意識と熱意が伝わってきたので、「ここなら成功する」という確信をもち「全国から看護学生が集まる病院を創りましょう」とお話しました ね・・・。

森安)そうでしたっけ?(笑)。当時もみんなで一生懸命頑張っていたのですが、なかなか成果が積み上がらなくて、自信を失ってい たのかもしれません。でも「これも出来ている」「ここは他院に負けていない」といわれるうちに元気が出て「そうよ、こんなこともやってきた」「こんなこと もやっているよね・・・」とポジティブになっていったような気がします。そして、私自身が冷静に行動を意味づけられるようになり、ホームページから看護部 門の動きを発信することで職員全体のモチベーションが上がっていくのを肌で感じるようになりました。はじめは「とにかく人を集めなきゃ」と必死でしたが、 「集まる病院づくりをしなければ人は集まらない」という気持ちに切り替えることの大切さを、今は実感しています。

 

目指す看護の実現に向けた取り組みこそが採用活動

3石田)高校生や看護学生に看護を伝える活動をする「看護を伝える会」というプロジェクトを創りましたが、この活動は森安部長の目から見てどうですか?

森 安)「看護を伝える会」は、提案をいただいて開始しましたが、実は、当初はピンときていませんでした。でも年を追うごとにメンバーたちが「看護を学生に伝 えることで自らの看護を振り返る機会になった」とか「当院の良さに気づくことができて嬉しい」とか、良い感想を述べてくれるんです。この活動は採用に役立 つだけではなく、看護観や帰属意識の醸成に大きく役立つと理解できるようになりました。

石田)伝える会は熟成してきましたね。また師長さんらも変わってきたように思いますがいかがですか?

森 安)最初は何から何まで私と副看護部長だけで抱えてしまい、採用活動にしても師長に詳しく伝えていませんでした。今思えば、師長にとって採用活動は他人事 だったんですね。師長に採用活動の役割を委譲するようにしたことで採用活動をみんなで考えるようになり、そうすれば自然に「実習生を採用に繋げるには?」 と考えるようになり、結果的に職場風土や自分たちの看護を振り返るようになって、質の向上に目が向くようになりました。

石田)看護部門が目指すことも明確になってきたようですね。

森 安)当院は、生命の誕生から終末期まで、また救急医療から在宅医療や緩和ケアと、多様な医療・看護を担っています。だから何がウリかを明確にするのが困難 だと思っていたのですが、今は、全て揃っているというのがウリだと思えるようになりました。それぞれの部署が自部署ならではの看護を明確にし、患者さんの 段階に応じて役割を引き継ぎながら「その人らしく生きる」ことを多様な看護師の手で支えられるのが当院の強みです。「看護を繋ぐ」ということテーマに、地 域住民を支えられる看護師を育てる教育と、組織力の強化をしていくことが今後の課題だと考えています。

石田)地域住民を支えるために大切なのはどんなことでしょうか?

森 安)当院には緩和ケア病棟もありますが、高齢社会が進む社会の中では、緩和ケアでなくても最期の時をどのように迎えるかを一緒に考え、ケアすることが大切 だと思います。「死に方」とは「生き方」の選択であり、最後までその人らしく生きることを支えられたら、看護師もやりがいにつながっていきます。最近注目 されている“エンド・オブ・ライフケア”という考え方を看護師に浸透させることが、看護を繋いで地域に貢献するうえで大切だと思います。

石田)このようなお考えや取り組みを、看護部ホームページなどを使って発信していくことが、求める人材を惹きつける採用活動の大きな力になることでしょう。今後が楽しみですね。今回はお話いただき、ありがとうございました。

 

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