中田梨詠さん(ガイア訪問看護ステーション 看護管理者)
困っている人を支援して「ありがとう」と言ってもらった高校時代の経験が原点
高校生のときに飲食関係でアルバイトをしていましたが、
それまで看護師になりたいと思ったこともなかったのですが、足浴の介助をした際に患者様に「気持ちよかった、
それで看護短大に進学して、卒業後は東京の総合病院に就職しました。そこで耳鼻科、泌尿器科、眼科などで働きましたが、「看護師として自分はまだ一人前ではない。もっと全身を看られる看護がしたい」と、6年の勤務後に思い切って転職しました。
転職先ではCCU、救急などを8年経験しました。結婚を機に退職して夜勤のないクリニックに転職しました。そこでは診察室で医師に聞けなかったことを質問をされることがし
ところが実際に携わってみると病院で行っていた看護とのギャップに驚きがありました。病院では「看護師は必要とされてる」と思っていましたが、訪問看護では利用者様でなくご家族やケアマネージャー様からの介入依頼も多く、利用者様本人は訪問看護を必要としていない状況でどう介入できるか苦戦する事が多々ありました。
病院と違って「もう来なくていい」と言われないようにコミュニケーション能力を高める必要がありました。話題の引き出しを先輩に教えて頂きました。
訪問を重ねるうちに、目も合わせてくれなかった利用者様が目を見て話して下さり、ご自身のことを話すようになり、私の名前を覚えて頂け、私自身に質問して頂けたことにやりがいを感じられました。
管理者が代わると看護の質も変わる。付き合うケアマネさん、医療機関も変わる
最初の訪問看護ステーションではチーム制であったため数ヶ月ぶりに訪問する方の情報収集に時間を要することを手間に感じたり、抜けなくこなせるかなという不安があり、じっくり利用者様と向き合いたいという思いと乖離があり、現ステーションに転職しました。心機一転、訪問看護を学びたい思いでしたが、前任の管理者の異動や休職により、管理職になるつもりはなかったものの、私が引き受けることで事業所は存続できスタッフも利用者様にも変化なく済むことを考えたら、チャレンジしてみようと思いました。
管理者になって感じたことは、管理者の看護観次第で連携する居宅や医療機関に違いが出てくるということです。
そう意味では管理者の看護観に共感できるスタッフが集まる、残るのも納得いく話だと思えます。
困難症例だからこそ「ガイアさんにお願いできるかな」とご依頼頂けると嬉しく、また有難いことだなと感じます。
私たちは“その人らしい生活の実現”を目指しています。人って本当にそれぞれ違います。病院は治療の場ですから、病院のルール、ペースにしたがってもらいますが、訪問看護の場合、自宅はその人の生活の場です。個人の固定観念やルール、生活のペースを知ったうえでかかわるのが在宅の看護です。看護師として患者さんに選択肢を提供してその人に選んでもらうことを大切にしています。これは病院で働いていたときには身につかなかったスキルです。
利用者さんは“カスタマーではなくゲスト”。自分がしてもらいたいことをしていく
日ごろ気をつけていることは「自分だったらこうしてほしいな」と思うことはやるということです。
ケアマネージャー様のモニタリングは月1回、訪問診療はたいてい月2回程度です。その頻度の訪問で患者様の状況を把握するのはむずかしい。その点、私たちは日常的に情報量が多くなるので事前に情報共有するようにしています。医師との連携を苦手に感じているケアマネージャー様には私たちが橋渡しをすることもあります。訪問看護の経験が少ないスタッフにはケアマネージャー様への伝え方、言い回しなど具体的にアドバイスするようにしています。
「お客様をカスタマーでなくゲストと思い対応する」 という、某エンターテインメント関係の方にお話を伺ったことが印象深く今でも根付いています。カスタマーは「取引顧客」でゲストは「招いたお客さん」ということですから、お迎えした患者さんに何ができるかを医師、ケアマネ、看護師が同じチームの一員として考えていくことがたいせつだと思っています。
これからも、地域のみなさまから「ガイアさんに頼んで良かった」と言われるような看護をしていきたいと思っています。


